MIYAGEN Trail Engineering LW セパレートドライソックス
ミヤゲントレイルエンジニアリング LW セパレートドライソックス
マニラ麻ベースの和紙糸を使用したセパレートソックス
■開発ノート
私は靴下が大嫌いで、昔からずっと年中裸足。 スキー場でビーチサンダルで歩いていたら友人から「恥ずかしいから靴履いて」と言われる始末。そんな私でも履いていられる靴下はなかなかありませんでした。
嫌いな理由として
* 足にまとわりつく感覚が嫌いだから
* 足から凹凸の感覚を拾いたいから
* 湿気を感じるから
そんな中で出会ったのがマニラ麻由来の紙糸です。
何度も洗っても続くシャリ感、清涼感。使って行くうちにしなやかになり体に馴染む感覚はこの繊維だけでした。快適感はまるで素足のように大地につながっている感覚です。
この繊維との出会いはウールに次ぐ別格なものでした。
ロングトレイルは寝て起きてを繰り返す、山での生活。洗濯もせずまた着る。そんな時に頼りになるソックスです。
このソックスを開発できる設備は国内でも少なく、特にソックスの知識と糸と設備、全てが熟練の工場でなくては成立しませんでした。
3度工場を変更し、愛知県の工場と出会い実現することができました。
■商品テスト
PCT(パシフィック・クレスト・トレイル)で3種類の試作品をテストした結果、現在の商品素材にたどり着きました。
フィールドでは、15時間程度をかけて約20-40kmを毎日歩きます。
足は大量の汗で皮が柔らかくなり、摩擦を引き起こし、水膨れを引き起こします。
通常のソックスでは指同士が靴内部で踏み合い傷つけるため、5本指ソックスなどを使用します。しかし5本指の場合は足の幅が変わったりしてしまいます。
そこで、特殊な編み方で生地を減らし、セパレートソックス構造によって指同士が踏み合うこと、指の間の汗を解決しました。
PCTを歩いている際に、このソックスを使用したところ、水膨れはほとんど発生しませんでした。
初期段階で筋肉が未発達のときは、このセパレートソックスをインナーとして使用し、さらにダーンタフソックスを重ねて履くことでクッション性を調整していました。
耐久性に関しては、LWセパレートドライソックスにはナイロンフィラメント、ポリエステルフィラメントを配合しており、薄く高耐久な構造にしています。
この薄さのソックスの類では強度が高いですが、ダーンタフの方が厚みもありキメが細かく、高耐久では敵いませんでした。ダーンタフの方が長く使えます。
さらに、他の複数のハイカーやトレイルランナーにも参加してもらい、走り方や歩き方に基づいた結果も得られました。
300kmを走行した際の摩耗感は、写真のように親指、踵、母指球の摩耗が目立ちます。
私自身がPCTで使用していた際は、100〜500kmごとにソックスに穴が空き、補修できないほどの大きな穴になったタイミングで交換していました。
この耐久性に関しては靴内の砂や泥、爪の状態によって耐久距離は大きく変わります。
■足が不快になるメカニズム
人類となる前は全身に体毛があり、主となる発汗部位は手足でした。手足に摩擦を付与するために汗が出ており、足の発汗量は1日200mlと言われています。
この汗が水膨れの原因となり、怪我の原因となってしまいます。
■マニラ麻ベースの和紙糸
湿気と摩擦から足を守る
ロングトレイルやトレイルランでは、湿気(主に汗)と摩擦が原因で水膨れが発生しやすく、これが怪我の原因となることがあります。実際、私がPCTを歩いていた時、足全体に水膨れができてしまい入院したハイカーもいました。このように、水膨れは長距離のウォーキングにおいて深刻な問題です。
マニラ麻ベースの紙糸の特徴
紙糸は主に木材由来と草由来の二種類がありますが、私たちがテストした中で、草由来のマニラ麻ベースの紙糸が最も優れていました。この糸は非常に強靭で、シャリ感と清涼感があり、体にもよく馴染みます。マニラ麻は植物繊維の中でも特に強く、耐候性と耐久性が高いため、エレベーターのコア、船舶用ロープ、高級封筒や紙幣にも使用されています。
ただし、紙糸の強度が強すぎるため、シューズの足首周りに使用すると痛みを引き起こすことがテストで判明しました。そのため、足首部分にはウールとナイロンを組み合わせて、より柔らかく快適な履き心地にしています。
環境にやさしいマニラ麻
マニラ麻はバナナと同じバショウ科に属する多年草で、バナナの葉に似ています。約3年のサイクルで生育するため、環境への負荷も少なく、持続可能な資源です。この繊維は多数の穴があるため、吸湿速乾性や消臭性能に優れています。
製造技術と快適性
日本で開発された最先端のスリット技術を用いて、マニラ麻繊維を残す形で和紙状に加工し、糸を作り上げています。さらに、マニラ麻をポリエステルフィラメントと撚糸加工することで、さらに強度を増し、快適性を向上させています。また、製造過程でコーデュラナイロンを編み込むことにより、ロングトレイルやトレイルランなどの過酷なスポーツにも対応します。
■設計
このマニラ麻紙糸のメリットを最大限に発揮するため、指の間に仕切りを設け、指と指の間に生じる水膨れを防ぐ設計を目指しました。
通常の5本指ソックスでは、指を一本一本包むことで指の間に2枚の生地が重なり合い、足の幅が広がり靴擦れや疲れを引き起こしてしまいます。
しかし、今回採用したセパレート構造では、指の間の生地を1枚にすることができ、違和感のない隠れ5本指ソックスを実現しました。
仕切りにより、指同士が踏み合い、重荷重の擦れを防ぎ、仕切りから汗が吸水拡散します。
このソックスは、生産効率は低いものの、3次元編みが可能なホールガーメント技術を使用しています。この生地の快適をぜひ体験していただきたいと思います。
さらに、ソックスのズレを防ぐためにアーチサポートを備えており、テーピング効果も期待できます。
■サイズ
ユニセックス
S:22-24
M:24-26
L:26-28
・サイズは足の実寸となります
■破れにくい靴下の履き方
この靴下には仕切りがありますので、指を正しく配置することが重要です。指の間違いがないように注意しながら履いてください。
ロングトレイルを行う際は、泥や砂が靴下に溜まるのを避けるため、定期的に洗って使用することが長持ちさせるコツです。
休憩の度に裸足になって靴と靴下を乾かしましょう。砂や小石を取り除くことで、靴下の摩耗を減らすことができます。
できれば、ソックスを洗って、2種類のソックスをローテーションすると泥が溜まりにくいです。
足元で汗と砂が混ざり合い泥が形成されると、この泥がヤスリのように作用し、ソックスとシューズを痛めます。
このように汚れた状態で履き続けると、靴下に簡単に穴が開いてしまいます。
ミヤゲントレイルエンジニアリング LW セパレートドライソックス
マニラ麻ベースの和紙糸を使用したセパレートソックス
■開発ノート
私は靴下が大嫌いで、昔からずっと年中裸足。 スキー場でビーチサンダルで歩いていたら友人から「恥ずかしいから靴履いて」と言われる始末。そんな私でも履いていられる靴下はなかなかありませんでした。
嫌いな理由として
* 足にまとわりつく感覚が嫌いだから
* 足から凹凸の感覚を拾いたいから
* 湿気を感じるから
そんな中で出会ったのがマニラ麻由来の紙糸です。
何度も洗っても続くシャリ感、清涼感。使って行くうちにしなやかになり体に馴染む感覚はこの繊維だけでした。快適感はまるで素足のように大地につながっている感覚です。
この繊維との出会いはウールに次ぐ別格なものでした。
ロングトレイルは寝て起きてを繰り返す、山での生活。洗濯もせずまた着る。そんな時に頼りになるソックスです。
このソックスを開発できる設備は国内でも少なく、特にソックスの知識と糸と設備、全てが熟練の工場でなくては成立しませんでした。
3度工場を変更し、愛知県の工場と出会い実現することができました。
■商品テスト
PCT(パシフィック・クレスト・トレイル)で3種類の試作品をテストした結果、現在の商品素材にたどり着きました。
フィールドでは、15時間程度をかけて約20-40kmを毎日歩きます。
足は大量の汗で皮が柔らかくなり、摩擦を引き起こし、水膨れを引き起こします。
通常のソックスでは指同士が靴内部で踏み合い傷つけるため、5本指ソックスなどを使用します。しかし5本指の場合は足の幅が変わったりしてしまいます。
そこで、特殊な編み方で生地を減らし、セパレートソックス構造によって指同士が踏み合うこと、指の間の汗を解決しました。
PCTを歩いている際に、このソックスを使用したところ、水膨れはほとんど発生しませんでした。
初期段階で筋肉が未発達のときは、このセパレートソックスをインナーとして使用し、さらにダーンタフソックスを重ねて履くことでクッション性を調整していました。
耐久性に関しては、LWセパレートドライソックスにはナイロンフィラメント、ポリエステルフィラメントを配合しており、薄く高耐久な構造にしています。
この薄さのソックスの類では強度が高いですが、ダーンタフの方が厚みもありキメが細かく、高耐久では敵いませんでした。ダーンタフの方が長く使えます。
さらに、他の複数のハイカーやトレイルランナーにも参加してもらい、走り方や歩き方に基づいた結果も得られました。
300kmを走行した際の摩耗感は、写真のように親指、踵、母指球の摩耗が目立ちます。
私自身がPCTで使用していた際は、100〜500kmごとにソックスに穴が空き、補修できないほどの大きな穴になったタイミングで交換していました。
この耐久性に関しては靴内の砂や泥、爪の状態によって耐久距離は大きく変わります。
■足が不快になるメカニズム
人類となる前は全身に体毛があり、主となる発汗部位は手足でした。手足に摩擦を付与するために汗が出ており、足の発汗量は1日200mlと言われています。
この汗が水膨れの原因となり、怪我の原因となってしまいます。
■マニラ麻ベースの和紙糸
湿気と摩擦から足を守る
ロングトレイルやトレイルランでは、湿気(主に汗)と摩擦が原因で水膨れが発生しやすく、これが怪我の原因となることがあります。実際、私がPCTを歩いていた時、足全体に水膨れができてしまい入院したハイカーもいました。このように、水膨れは長距離のウォーキングにおいて深刻な問題です。
マニラ麻ベースの紙糸の特徴
紙糸は主に木材由来と草由来の二種類がありますが、私たちがテストした中で、草由来のマニラ麻ベースの紙糸が最も優れていました。この糸は非常に強靭で、シャリ感と清涼感があり、体にもよく馴染みます。マニラ麻は植物繊維の中でも特に強く、耐候性と耐久性が高いため、エレベーターのコア、船舶用ロープ、高級封筒や紙幣にも使用されています。
ただし、紙糸の強度が強すぎるため、シューズの足首周りに使用すると痛みを引き起こすことがテストで判明しました。そのため、足首部分にはウールとナイロンを組み合わせて、より柔らかく快適な履き心地にしています。
環境にやさしいマニラ麻
マニラ麻はバナナと同じバショウ科に属する多年草で、バナナの葉に似ています。約3年のサイクルで生育するため、環境への負荷も少なく、持続可能な資源です。この繊維は多数の穴があるため、吸湿速乾性や消臭性能に優れています。
製造技術と快適性
日本で開発された最先端のスリット技術を用いて、マニラ麻繊維を残す形で和紙状に加工し、糸を作り上げています。さらに、マニラ麻をポリエステルフィラメントと撚糸加工することで、さらに強度を増し、快適性を向上させています。また、製造過程でコーデュラナイロンを編み込むことにより、ロングトレイルやトレイルランなどの過酷なスポーツにも対応します。
■設計
このマニラ麻紙糸のメリットを最大限に発揮するため、指の間に仕切りを設け、指と指の間に生じる水膨れを防ぐ設計を目指しました。
通常の5本指ソックスでは、指を一本一本包むことで指の間に2枚の生地が重なり合い、足の幅が広がり靴擦れや疲れを引き起こしてしまいます。
しかし、今回採用したセパレート構造では、指の間の生地を1枚にすることができ、違和感のない隠れ5本指ソックスを実現しました。
仕切りにより、指同士が踏み合い、重荷重の擦れを防ぎ、仕切りから汗が吸水拡散します。
このソックスは、生産効率は低いものの、3次元編みが可能なホールガーメント技術を使用しています。この生地の快適をぜひ体験していただきたいと思います。
さらに、ソックスのズレを防ぐためにアーチサポートを備えており、テーピング効果も期待できます。
■サイズ
ユニセックス
S:22-24
M:24-26
L:26-28
・サイズは足の実寸となります
■破れにくい靴下の履き方
この靴下には仕切りがありますので、指を正しく配置することが重要です。指の間違いがないように注意しながら履いてください。
ロングトレイルを行う際は、泥や砂が靴下に溜まるのを避けるため、定期的に洗って使用することが長持ちさせるコツです。
休憩の度に裸足になって靴と靴下を乾かしましょう。砂や小石を取り除くことで、靴下の摩耗を減らすことができます。
できれば、ソックスを洗って、2種類のソックスをローテーションすると泥が溜まりにくいです。
足元で汗と砂が混ざり合い泥が形成されると、この泥がヤスリのように作用し、ソックスとシューズを痛めます。
このように汚れた状態で履き続けると、靴下に簡単に穴が開いてしまいます。